前回、ツボはからだの内側と外側を結ぶルートの上にあることをお話ししました。
私たちが無意識のうちに触れている「ツボ」。
今回はツボについてもう少しくわしく触れていきたいと思います。
「ツボ」のはじまり
ご存じのとおり、ツボはからだの皮膚表面にあります。
皮膚はからだの内側を映し出す鏡です。
たとえば甘いものを食べ過ぎたり、夜更かしが続いたときに顔に吹き出物ができた経験はありませんか?
吹き出物だけでなく、皮膚表面に現れるあざやほくろなども、からだの内側の状態を現すことがあります。
中国では2000年以上前に、からだの表面に現れる皮膚の変化とからだの内側の状態には一定の法則があることを見出しました。
この法則こそが「ツボのはじまり」なのです。
陰のツボ・陽のツボ
からだの内側と外側を結ぶルート上にある「ツボ」。
このルートのことを経絡(けいらく)といいますが、経絡は経脈(けいみゃく)と絡脈(らくみゃく)に分けられます。
経脈(けいみゃく)はからだを縦方向に走るルートです。
もともと経脈(けいみゃく)は、お灸を据えると縦方向に刺激を感じることから認識されるようになりました。
経脈(けいみゃく)には正経十二経脈(せいけいじゅうにけいみゃく)と奇経八脈(きけいはちみゃく)があり、正経十二経脈(せいけいじゅうにけいみゃく)は3つの陰経(いんけい)と3つの陽経(ようけい)からなります。
これを三陰三陽(さんいんさんよう)といいますが、この三陰三陽(さんいんさんよう)はそれぞれ手と足を走っているのです。
もちろんこの三陰三陽(さんいんさんよう)の上にもツボはあります。
「ツボ」の効果を知る
足の三陰(さんいん)の経脈上にある「三陰交(さんいんこう)」というツボをご存じでしょうか。
「三陰交(さんいんこう)」は足首の内側、内くるぶしといちばん高いところから指4本分上のところにあります。
なお、この〈指4本〉は自分の指の幅で測ります。
「三陰交(さんいんこう)」は安産のツボとして有名ですが、生理痛や更年期症状など、多くの女性のお悩みに応えられるツボです。
「三陰交」の名前の由来は「三つの陰が交わるツボ」。
すなわち足を走る三陰(さんいん)の経脈(けいみゃく)が交わる場所にあるツボといわれています。
三陰交(さんいんこう)は陰経(いんけい)にあるので、からだの陰陽が陰に傾いているときや、血が不足していたり停滞しているときに効果を発揮します。
逆にいえば、からだが陽に傾いている時に使うときは注意が必要なのです。
まとめ
このようにツボがどのルート(経絡)にあるかを意識して使うことで、さらにツボの効果が高まります。
自分に合うツボを見つけるには、自分のからだの状態をより深く知ることが重要になるのです。
次回は自分の「ツボ」の見つけ方について、さらに詳しくご説明します。
(文責・雪浦本院 山口)
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