腰痛を起こす原因は多数ありますので、鍼灸院にご来院の多いものだけ選んでご説明します。
1.椎間関節性腰痛(ツイカンカンセツセイヨウツウ)
原因が骨(椎間関節)にあるものを総称して椎間関節性腰痛と呼びます。
こちらは全部で24個ある背骨の骨(椎骨)のうち腰の骨(腰椎)のいずれかが痛みの原因になります。
椎間関節性腰痛も大きく二つに分類され、一つは重いものを持ち上げたり急に体を強く動かしたときに生じる腰椎の捻挫や亜脱臼によるぎっくり腰などの急性腰痛、もう一つは加齢などによる腰椎の変性が原因の慢性腰痛です。
2.筋膜性腰痛(キンマクセイヨウツウ)
こちらも同じくぎっくり腰として発症することがありますが、椎間関節性腰痛と違うのは、原因が骨にあるのか筋肉にあるのかということです。
背中の筋肉で肉離れが起こっていると考えてください。
急性の場合はぎっくり腰の他にも筋肉痛や筋ちがえなどが起こります。慢性の場合は筋肉の血液循環が悪いためにコリが生じ、そのために筋肉が疲労して痛みが生じます。
3.姿勢性腰痛(シセイセイヨウツウ)
こちらは字のとおり日常の姿勢が原因となって発症します。
いわゆる円背の方は、背骨の両サイドにある脊柱起立筋という筋肉の動きが悪くなり、固くなっている状態です。
これが長期間続くと血液循環が減少し、代謝が悪くなり、筋肉が疲労して固くなり、背骨がさらに曲がります。
姿勢性腰痛は椎間関節性腰痛を発症する原因にもなります。
患者さんが腰痛でご来院した場合、当院ではまず大きくこの三つのどれに当てはまるか問診や検査で調べます。
このほかにも、腸の硬直化やねじれに起因する腰痛や、腎臓などの病変に起因する腰痛もあるので、そちらも同時に調べていきます。
内臓の病気や機能低下による腰痛はどれだけ腰に鍼やマッサージを施しても改善には至りません。
この場合は鍼灸施術で内臓の状態にアプローチしていきます。
このように一概に腰痛と言っても様々な原因があります。
上記の他にも腰椎の圧迫骨折、変形性脊椎症、腰椎椎間板ヘルニア、脊椎腫瘍など多岐に渡ります。
腰が痛いと思ったら迷わず早めにご来院ください。
ご来院に迷ったらこちらからご相談だけでもしてみてください。
腰痛は普段から腹筋と背筋を鍛えて日々の姿勢に気を付けることは一番の予防になります。
腰痛予防のための簡単なストレッチや呼吸法などの指導もできますので、お気軽にお尋ねください。
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