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太極拳のお話⑧【左右のバランス】

更新日:2022年4月7日



長崎の鍼灸院、陽鍼はり灸(ヒバリハリキュウ)オーナーの山口です。


今回は太極拳と【左右のバランス】についてお話したいと思います。



太極拳は左右対称ではない


24式太極拳を覚え、何度となくやっていくと、太極拳の動きがラジオ体操などのように必ずしも左右対称ではないことに気づきます。


そもそも、初めの挨拶の形も左手の手のひらに右の拳をつけるというもので、左右対称ではありません。


鶴が羽を広げる動作【白鶴亮翅(パイホリアンチ)】は必ず右手が上で左足が前ですし、琵琶(楽器)を抱える【手揮琵琶(シオウホエピパ)】は左手と左足が前、一重の鞭を握る【単鞭(ダンビエン)】で鞭を握る手は必ず右手です。


実は、この左右対称ではない動きこそが太極拳のひとつの特徴なのです。



人間の体は左右対称か


療術の世界では、【左右のバランス】という言葉が良く使われます。


しかし、本来人間の体は必ずしも左右対称ではありません。


骨格はほぼ左右対称とはえいえ、心臓や胃は中心より左寄り、肝臓は右側、脾臓は左側など、臓器の配置は当たり前ですが左右対称ではありません。


特に肝臓に至ってはからだの中にある臓器の中で一番重く、成人女性で約1.3kgの重さがあります。

砂糖一袋分の重さが右側にかかっているのです。


この左右非対称な臓器の重みを真っすぐに支えるためにあるのが骨格と筋肉です。


筋肉があることで、人は左右非対称な内臓の重みに耐えて真っすぐにからだを伸ばすことができます。



左右の得意・不得意


とはいえ、利き手、利き足というものがあるように、左右の働きには得意不得意があります。


利き手が右の場合は、右で攻撃することが得意な反面、左は防御に徹します。


左利きの場合はその逆です。


太極拳は主に右利き向けの動作なので、左利きの人がやってみると初めはおかしな感覚になり、慣れるのに時間がかかります。


実は私がそうでした。


これは余談ですが、陰陽でいえば正面(南)を向いた場合に太陽が昇る方角(東)すなわち左手の方角が陽で、太陽が沈む方角(西)すなわち右手の方角が陰といわれますが、体の内外で陰陽が入れ替わるともいわれています。


左右の動きは陰陽の影響も受けています。



左右対称でないことが自然


このように、人間のからだの左右非対称性や、右手の特性、左手の特性からいくと、必ずしも左右対称な動きがバランスが良いとは限らないようです。


24式太極拳を覚える際、左右対称的ではないことから初めは覚えにくくもありますが、慣れてくると逆に左右対称ではないことが当たり前になってきます。


それこそが自然なからだの動きであり、太極拳の本質ではないかと思います。





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次回の『太極拳のお話⑨』は9月28(火)の予定です。




 



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