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太極拳のお話⑥【ゆっくりとした動きの秘密】

更新日:2022年4月7日

太極拳歴6年目。


陽鍼はり灸(ヒバリハリキュウ)オーナーの山口です。




✓太極拳は物足りない?


太極拳のゆっくりした動きが物足りないと言われることがあります。


男性の方は特に反復運動を好む傾向があるので、いま流行りのマッチョになるための筋力トレーニングとは真逆の太極拳のスローな動きに物足りなさを感じることはあると思います。


ただ、このゆっくりした動きこそが健康で長生きするための筋肉作りに必要なのです。




✓筋肉って何?


筋肉と一言で言っても、人間の体には600を超える筋肉が存在します。


筋肉は大きく分けて、


  • 体を動かすための骨格筋

  • 心臓を動かすための心筋

  • 消化管や血管を動かすための平滑金


に分けられます。


私たちが日頃「筋肉をつけることが大切」と考える筋肉は骨格筋のことです。




✓ヒラメ筋とカツオ筋


この骨格筋も【白筋】と【赤筋】の二つに分けられます。


【白筋】は速筋とも呼ばれ、急速に動きますが、長く動き続けることができません。


魚に例えるとヒラメのように普段はじっとしているけれど敵が近づくと素早く逃げる魚は【白筋】が発達しています。


主に白身のお魚に見られる特徴です。




【赤筋】は遅筋とも呼ばれ、動きはゆっくりですが、長時間動くことができます。


これも魚に例えると、カツオのように長距離を泳ぎ続ける魚にに多く見られます。


主に赤身のお魚に見られる特徴です。




人間の骨格筋にはそれぞれこの【白筋】と【赤筋】がその筋肉がついている場所によってバランスよく混合されています。


例えばふくらはぎの筋肉<腓腹筋>のように飛んだり走ったりするときに使われる筋肉にはヒラメに近い【白筋】が多く見られ、背骨を支える<脊柱起立筋>にはマグロに近い【赤筋】が多く見られます。


先日閉会を迎えましたが、オリンピックでも各競技によって選手の体格に特徴があるのは、この【白筋】と【赤筋】のどちらが多く発達しているかの違いなんですね。




✓長生きするのに必要な動き


では太極拳ではどちらの筋肉を重要視しているかというと、もちろん【赤筋】です。


【赤筋】は、例えば立っているだけでも働いています。


体を動かすための筋肉というよりは、体を保つために無意識に働く筋肉なのです。




太極拳はこの無意識に働く筋肉を鍛える効果があります。




年齢を重ねるごとに素早い動きは必要ではなくなってくるので、【白筋】は筋力が落ちやすくなってきますが、【赤筋】は日々の運動で保つことができます。


【赤筋】が衰えなければ筋力は動き、筋肉が動くことによって発生する熱によって代謝が上がり、健康が保たれるのです。




太極拳のゆっくりとした動きは、健康に生きるために必要な【赤筋】を鍛えるのにとても効果的な運動なのです。




太極拳に興味のある方は

晴れる家太極拳倶楽部

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次回の『太極拳のお話⑦』は9月14日(火)の予定です。



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