オーナーの山口です。
美容鍼をご存じですか?
お顔に鍼が刺さっている映像や写真がメディアでも時々取り上げられるので、目にしたことのある方もいらっしゃると思いますが、そもそもなぜお顔に鍼をすると美容効果があるのでしょうか。
フェイシャルマッサージだけでもある程度の美容効果は実感できるはずですが
”お顔に鍼をする=傷をつける”
というリスクがあっても美容鍼を選ぶ方が多いのはなぜでしょうか。
今日は美しさを保つ秘訣として美容鍼が選ばれる理由についてお話をさせていただきます。
理由1 ポジティブ・トラウマ
ポジティブ…有益な、前向きな、確かな
トラウマ…外傷、心的外傷
ここでお話するポジティブ・トラウマとは、“有益な外傷”という意味です。
当院の美容施術で使用する鍼は、約0.10mm~0.14mm。
髪の毛の太さの日本人平均が0.08mmなので、髪の毛よりひとまわり太い程度をイメージしていただけたらと思います。
この程度の太さの鍼を皮膚に刺しても、まずほとんど出血はしません。
※常用しているお薬や体質・持病などで出血する場合もあります。
この細い鍼でお肌に微細な傷を付けることで、その刺激が神経に伝わり、体内の細胞や物質が治癒のために動き出します。
血管を拡げる物質は毛細血管を広げ、血液の量を増加させて血行を良くします。
血行が良くなるとその部位への新鮮な酸素や栄養の供給が行われ、老廃物(疲労物質、炎症物質)が流れていきます。
また、コラーゲン生成も促進されるので肌に弾力が生まれ、ターンオーバーの正常化を促します。
美容鍼で肌に傷をつけることによって、このようなポジティブな効果が生まれることが美容鍼が選ばれる理由の一つです。
理由2 全身施術も同時にできる
お肌トラブルの原因は体の不調と深い関わりがあります。
婦人科疾患や便秘、下痢のなどの内臓の機能低下、ストレスが原因の拒食や過食、不眠などの症状によって引き起こされるお肌トラブルは、お顔だけに施術をしてもなかなか改善には結びつきません。
美容鍼ではまずトラブルの原因を考え、お顔と同時に全身にもアプローチします。
もちろんお顔にもたくさんのツボがあり、その中には内臓と深く関わるツボも多くあります。お顔に鍼をすること自体が体の調子を整えることにもつながります。
この効果はフェイシャルマッサージだけでは難しいと思います。
西洋医学的な観点からも、顔面骨や顔面の真皮が神経堤由来であり、内臓を支配する神経と関連があることがわかっています。
当院の美容鍼ではお肌トラブルの原因を見極め、必要なツボにのみ鍼をします。
鍼の数は最大で30本。
過剰な本数はお肌にとってネガティブ・トラウマとなり、関連のない場所にまで影響を与えてしまうからです。
本日は少し難しい内容になりましたが、美容鍼に興味があり、試してみたいと思われる方はご参考になさってください。
今日のお話の続きは『美容鍼のお話②』
次回更新は8月12日(木)です。
明日は美容にも関連のある『薬膳のお話①』です。